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「家づくりをする上で後悔したこと」としてよく挙がるのが、コンセントや照明などの設備面です。
・コンセントが家具に隠れてしまった
・コンセントの数が少なく掃除機がかけづらい
・玄関前の外灯はセンサーにするべきだった
などなど。このような後悔がないよう、設備をしっかり考えて家づくりに臨みましょう。
住み始めてから、位置や数の問題で後悔することの多いコンセント。特に家電製品の多いキッチンでは、必要なコンセントの数を事前に把握しておくことをおすすめします。
たとえば、以下のようにチェックリストを作ると便利です。
・消費電力が大きいもの用(レンジ、炊飯器、トースターなど)コンセント×2ヶ所
・冷蔵庫用×1ヶ所
・IHクッキングヒーター用×1ヶ所
・食器洗い乾燥機用×1ヶ所
また、後から設置するのは大変なので、コンセントは入居前に多めに取り付けておくと良いでしょう。その他のポイントは以下の通りです。
・掃除機用のコンセントをこまめに設置すると便利
・パソコン周辺にはプリンター用など、たくさんコンセントが必要
・携帯電話充電用のコンセントも確保する
配置の次は、高さについて考えてみましょう。
一般的には床から25㎝の高さと言われているコンセントですが、用途によっては調節した方が良いこともあります。
例えば、扇風機などの床に置いて使う電気器具用には、床用コンセントがあると便利です。逆に、洗濯機の場合は漏電を防止するために、洗濯機よりも高い位置にコンセントを置くと安心です。
また、長期間コンセントにプラグを挿し続けていると、ほこりが積もり、発火することがあります。これを防止するために、冷蔵庫用のコンセントも床から170~180cm程度の高さに設置することをおすすめします。
節電のために、夜間に消灯するときの動線を考えましょう。
照明を消しに行くために他の照明をいくつも点けて移動するのは、無駄な電力消費かもしれません。事前に計画すれば、削減できます。
人を感知して自動点灯するセンサーライトは、玄関、階段などに設置すると便利で安全です。
しかし、ここで注意しておきたいのは、センサーライトの消費電力量の多さです。エコが目的であれば、家中至るところに設置するのは避けた方が良いでしょう。
また、センサーの感知する範囲が広いと、家の前を猫などの小動物が通ったときにも反応してしまうので、範囲にも気をつけましょう。
家族の一員に高齢者がいる場合には、明るい照明器具があると良いでしょう。
50代になると、20代と同じように物を見るために2倍の明るさが必要になるようです。40代でも1.5倍の差があるので、将来のことを考えると、明るい電気があった方が安心です。
節電のためにLED電球を使いたいという方もいらっしゃるのではないでしょうか。その際、気をつけたいのが照明器具との相性です。
寿命が長く電力削減ができると、良いこと尽くめに思えるLED電球ですが、実は弱点もあるのです。相性の悪い照明を選ぶと、器具の破損、火災の原因になり、節電どころではなくなってしまいます。
まず注意したいのが、スイッチやつまみで光の明るさを段階調節できる照明器具です。LED電球は調光器が苦手で、調光機能に対応しているものといないものがあります。
調光機能のある照明器具に調光機能非対応のLED電球を取り付けると、電球が故障してしまう可能性があります。調光を100%にしてもだめですので、LED電球を設置する際は、調光機能対応であるか必ず確認しましょう。
次に気をつけたいのが、浴室などにある電球を密閉した型の照明器具です。
LED電球は密閉状態にも弱く、十分に放熱ができない環境で使用すると熱によりコンデンサーが壊れ、短寿命、故障につながります。
密閉型器具に対応したLED電球もあるので、使用する際は対応したものを選びましょう。
最後に気をつけたいのが、廊下などの天井照明に多く使われるダウンライトとLED電球の相性です。
ダウンライトは天井に埋め込まれた形になっていて、天井を覆う断熱材を持ち上げる形になっているのが大半です。この断熱材がLED電球の放熱を妨げてしまうのです。
このような照明器具は「断熱材施工器具」と呼ばれています。LED電球の使用を予定している場合は、断熱材施工器具に対応した専用の電球を選びましょう。
毎日使用するコンセントや照明器具。忙しい家づくりの中で、これらの細かい点に注意を払うのは難しいかもしれませんが、実際に生活する上で重要になっていく要素です。少し大変かもしれませんが、みっちり計画を立てていきましょう。